気づかない間に身の回りから砂が消えている
砂は身の回りにあるありふれた物だと思われがちですが、粒のそろった綺麗な砂は建築や製造業にとって重要な資源であり、意外と貴重な物です。
主な用途として、コンクリート(細骨材)やガラス(珪砂)の製造に利用されます。
近年、砂の需要は急激に増加しており、違法な砂の採掘や密取引が行われ、環境に悪影響が出ています。
なぜ砂の需要は急激に増加している?
砂の需要が急激に増加している原因として、人口増加や人口集中による大規模な都市開発です。
都市部に人が密集することにより、それらの人々の生活を支える住居や交通を整える必要があり、都市開発が必要となります。
そして、都市開発には砂を原料とするコンクリートやガラスが大量に必要になるんですね。
日本は人口が減っていますが、それでも東京の日中人口密度は増えているんですね。
海外ではそもそもの人口が増えていますので、この問題はもっと深刻でしょう。
また、環境面でも最近地球温暖化を原因とする異常気象があちこちで発生していますね。
これらの異常気象に対応するため、冠水防止で川を補強したり、がけ崩れを防止するために崖をコンクリートで固めたり、津波対策で防波堤を作ったり・・・
全部コンクリート使ってますよね?
そう、こういう用途で砂が大量に消費されているんです。
砂の密輸について
砂の密輸は地域によって異なりますが、国際連合環境計画(UNEP)によると、年間でおおよそ30億トンの砂が違法な手段で取引されていると推定されています。
これは合法的に取引される砂の約3倍に相当します。
特に、アジア、アフリカ、中東の一部地域で砂の密輸が顕著です。
例えば、シンガポールは砂の需要が高い一方で、国内では砂資源がほとんどないため、砂の密輸が行われています。
また、インドネシアやマレーシアなどの一部地域では、砂の乱用や密取引が問題となっています。
砂の密輸は環境に深刻な影響を及ぼすだけでなく、社会的な問題も引き起こしています。
違法な砂の取引は地域の環境を破壊し、生物多様性の喪失や海岸侵食の増加などの問題を引き起こす可能性があります。
また、密輸ルートや組織は他の違法取引や犯罪行為と関連していることもあります。
このような問題に対処するため、国際的な取り組みや法規制が必要とされています。
国際社会は砂の適切な管理と持続可能な供給に向けて取り組んでおり、違法な砂の取引の撲滅や代替資材の開発などが求められています。