もう私たちの体に影響が出ている海洋プラスチック問題

世界中の海で、人類が廃棄したプラスチック製品や、そのプラスチックが紫外線によって硬化して割れた欠片が、海洋生物や海洋生態系に悪影響を与えています。
この問題は世界的な環境問題の一つになっていて、環境保護活動家たちはこの問題に関する啓発や解決策の提案、そして政策の制定を求めています。
海洋プラスチックが引き起こす悪影響
まず、海洋プラスチック問題が引き起こす悪影響について考えてみましょう。
海洋に放出されたプラスチックは、海洋生物による誤飲や体に巻き付くことによる絞め殺し、海洋生態系のバランスの崩壊、そして健康被害など、多くの影響をもたらします。
海洋生物が誤飲したプラスチックはそのまま消化できず、体内に残り、食道や胃、腸に詰まることで、餓死することもあります。
また、プラスチックの微粒子が海洋生物の体内に取り込まれることで、その生物の体内に蓄積され、次の生物に移行する生物蓄積という問題もあります。
実際にマイクロプラスチックは人間の血中からも見つかっている
2022年3月にアムステルダム自由大学の研究者たちの調査によると、健康な22人のボランティアから提供された血液サンプルを調べた所、77%(17人)の血中からマイクロプラスチックが見つかったそうです。
サンプル数が少ないので、実際どれくらいの人の人体にあるのかわかりませんが、確かに人間の体内にまでマイクロプラスチックが侵入してきているんです。
自分の体の中にペットボトルの欠片が入ってるって思うと、普通に嫌じゃないですか?
プラスチックは適切に廃棄しましょうね。
一度海に流れてしまったプラスチックは簡単には消えない
プラスチックが海洋出てしまうと、なかなか自然分解されず長期間存在するため、それが分解されるまで環境に与える影響は持続します。
プラスチックの分解には数十年から数百年かかると言われているため、これまでに投棄されたプラスチックが今後も海洋環境に存在し続けることが予想されます。
海洋プラスチック問題の解決案
次に、この問題を解決するための環境保護活動家たちが提唱する解決策について考えてみましょう。
プラスチックの廃棄方法の見直し
まず、プラスチック製品の廃棄方法を見直すことが必要です。
プラスチックは使用後にリサイクルされずに廃棄されることが多いため、プラスチックを使用する場合はリサイクル可能なプラスチックを使用するようにし、適切に廃棄(リサイクル)することが重要です。
プラスチックを別の素材に置き換えて、プラスチックの使用量を減らす
プラスチックの使用を減らすことも必要です。
例えば、シングルユースプラスチック製品の使用を減らすために、ストロー、ビニール袋、コーヒーカップ、食器類など、プラスチックを使用している商品で、代替品を使用するように促すことが重要です。
また、マイクロプラスチックを含む製品や化粧品の販売を制限することも必要です。
海岸清掃に参加する
海岸清掃に参加することで、海洋プラスチック問題に取り組むことができます。
海岸に捨てられているor流れついたプラスチックは放置しておくと、やがてまた海に戻ってしまいます。
海岸や河川に捨てられたプラスチック製品を拾い集め、適切に処理することが必要です。
地元の環境保護団体や海洋保護団体に参加し、清掃活動に参加することができます。
いや、恋人と海岸を歩いている時に、砂浜に埋まっているゴミを1つ拾って、ゴミ箱に捨てるだけでも良いんです。
世界で広がる環境活動家の取り組み
海洋プラスチック問題に対する環境保護活動家たちの取り組みは、世界中で広がっています。
彼らは、世界中の海岸や河川での清掃活動や、プラスチック製品の使用に対する啓発活動、そして政府や企業に対するロビー活動を行っています。
これらの取り組みは、プラスチック問題を解決するために必要な、大規模な社会的変革を促すことができます。
先ほど、マイクロプラスチックが人体からも見つかっていると書きましたが、これらの問題はもはや対岸の火事ではないのです。
プラスチックの問題は、私たちが生活する地球上の環境に直接的に影響を与える問題であり、私たちはこの問題に対処するために、個人の行動の改善や政策の変革に積極的に参加することが求められます。私たちは、地球上の環境を守るために、一人ひとりが自分の力で行動し、社会的な変革を促すことが必要です。