地球のために僕らができること

錆びて朽ちた『鉄』はどうなる?

工事現場の近くや使われなくなった施設を見ていると、鉄の部品やネジ、手すりや建築金物などが、塗装が剥げて、錆びて朽ちているのを見かけることがあります。
これらの鉄はそのまま放置され続けると、どうなるのでしょうか?

鉄が酸素と水分に反応し、錆が発生する

鉄が屋外で放置されると、雨や霜による水分と空気に含まれる酸素と反応し、鉄酸化物(赤錆)が形成されます。
初期段階では金属全体が赤くさび付くのではなく、点錆びが発生します。

そのまま放置していると錆が進行する

鉄酸化物の結晶は時間経過とともに大きくなり、鉄の表面を覆い始めます。
この酸化反応は鉄が酸素と反応するため、鉄の表面にある酸素との接触が続く限り進行します。

だから鉄の錆防止のために、鉄の表面を塗装して、酸素との接触を断つんですね。

強度の低下

本来、鉄というのは、強度があり、柔軟性もある素材ですが、錆が進行すると鉄酸化物は鉄より脆いため、強度が低下します。
錆びているところがボロボロと崩れ落ちるのは、鉄酸化物に置き換わって、強度が低下するためですね。
錆が進行すると鉄の構造に亀裂が生じることがあり、結果として鉄の強度が低下します。

色や外観の変化

錆びた鉄は茶色や赤褐色を呈し、元の鉄の色とは異なる見た目に変化します。
錆によって表面が不均一になり、鉄の質感や光沢が失われることもあります。

そして朽ちた鉄は土に吸収される

やがて完全に錆びてボロボロになってしまった鉄は、土に落ち、土中に『鉄分』として吸収されていきます。
土中に吸収された鉄は、植物に『ミネラル』として吸収され、植物は動物や人間に食べられ、動物の体内に運ばれていきます。

土に吸収されてしまった鉄をまた集めて鉄に戻すのは現実的ではありませんが、巡り巡って私たちの体の中に入ってくるのです。
このような話を聞くと、地球のこと、もっと自分ごととして捉えられるんじゃないかな?って思います。